加齢とともに筋力やバランス力が低下し、「つまずきやすくなった」「階段がつらい」と感じることはありませんか?
そんなロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防に、注目されているのがピラティスです。
この記事では、ピラティスがロコモ予防に効果的な理由や、初心者の方でもピラティスを続けられるコツを紹介します。
本記事は、理学療法士兼PHIピラティスマスタートレーナーである「戸田圭哉」監修監修のもと執筆されています。
運営元のピラティススタジオ『ルルト』は、理学療法士が在籍する株式会社理学ボディが運営しており、医療・運動の両面から身体の悩みにアプローチしています。
本記事は、PHIピラティスマスタートレーナー兼理学療法士である「戸田圭哉」監修監修のもと執筆されています。
運営元の【マシンピラティススタジオ ルルト】は、理学療法士が在籍する株式会社理学ボディが運営しており、医療・運動の両面から身体の悩みにアプローチしています。
ロコモティブシンドロームとは?放っておくとどうなる?

ロコモの名前で呼ばれるロコモティブシンドロームとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
気になる今から、ロコモになっていないかチェックしてみましょう。
ロコモの定義と原因
ロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)とは、運動器(骨・関節・筋肉など)の衰えによって、立つ・歩くといった移動機能が低下した状態のことをいいます。
「ロコモ」とはロコモティブシンドロームの略で、立ったり歩いたりする身体能力が低下した状態のことを言います。ロコモが進行すると、将来要介護や寝たきりになってしまう可能性があるため、若い頃から生活習慣や適切な運動によって、ロコモを予防することが大切です。
(引用:厚生労働省)
ロコモの主な原因は、次の通りです。
- 加齢による筋力の低下(サルコペニア)
 - 関節の変形(変形性膝関節症・股関節症など)
 - 骨粗しょう症による骨の脆弱化
 - 運動不足・姿勢不良による体幹の弱化
 
これらが重なると、体を支える力やバランスが崩れ、転倒・骨折のリスクが高まります。
放置すると寝たきりリスクが高まる理由
ロコモが進行すると、筋力が低下し、関節の機能も衰えていきます。
関節を構成する軟骨や椎間板などの組織は、一度すり減ると自然に再生することはありません。
その結果、歩くたびに膝や腰に痛みを感じやすくなり、「歩くのがつらい」「外に出たくない」と感じるようになります。
痛みを我慢したまま過ごすうちに、座っている時間が長くなり、次第に家の中で過ごす時間が増えていきます。
こうして活動量が減ると、筋肉・骨・関節といった運動器の機能がさらに低下します。
悪循環が続けば、立ち上がる、歩くといった基本的な動作さえ困難になり、やがて寝たきりのリスクが高まります。
「年齢のせいだから仕方ない」と放置してしまうことが、ロコモを悪化させる最大の原因です。
意識的に体を動かし、骨や筋肉を鍛える運動習慣を持つことが、将来の自立した生活を守る第一歩になります。
40代から意識したい「ロコモ予備軍」チェックリスト
40代以降は、運動量の減少や筋力の衰えによって、知らないうちにロコモティブシンドローム(ロコモ)が進行していることがあります。
特に、車での移動が多い方や運動習慣のない方は要注意です。
まずは、ご自身が「ロコモ予備軍」になっていないかチェックしてみましょう。
(出典:厚生労働省 健康づくりサポートネット )
運動器の機能が低下している可能性がある方は、体をバランスよく動かす運動を取り入れることがおすすめです。
なぜピラティスがロコモ予防に効果的なのか?

ロコモの進行を予防するためには、筋肉量を上げることが大切です。
その中でもピラティスは、全身を効率良く鍛えられるエクササイズです。
体の使い方を学びながら、体幹を鍛えられるため、体のバランスが整えられます。
体の使い方がわかる
ピラティスでは、普段あまり意識しない筋肉や骨の動きを「意識的にコントロールする」方法を学びます。
正しい姿勢と体の動きを身につけるため、体の正しい使い方・動かし方が自然と理解できるようになります。
意識して動かす練習を繰り返すうちに、これまで使えていなかった筋肉が目覚め、バランスよく働くようになります。
その結果、これまで無意識のうちに体へ負担をかけていた動きが改善され、関節や筋肉に負担がかからない動作で日常を過ごせるようになります。

体幹を鍛え姿勢・バランスを整えられる
ピラティスは、体幹深部の筋肉であるインナーマッスルが鍛えられるエクササイズです。
姿勢保持に必要な筋肉が鍛えられるため、立ったり歩いたりする動作が安定します。
姿勢の乱れが整えられると、背骨や筋肉のバランスが整えられるため、歩く時の腰や膝関節の痛みが軽減されるほか、慢性的な肩こり・腰痛の改善にもつながります。

関節への負担が少なく、安全に筋肉を強化できる
ピラティスは、呼吸と動きを連動させながら、ゆったりとした動作で行います。
自身の体重や専用のマシンを使うため、過剰な力を加えることがありません。
インナーマッスルを鍛えることで、関節が安定するようになり、動きがスムーズになります。
そのため、摩擦により痛みを感じている場合は、痛みの軽減が期待できます。
特にマシンピラティスは、負荷を細かく調整できるため、筋肉量や体のバランスに合わせて筋肉が鍛えられるため、高齢者の方や運動初心者の方でも安心して始められます。
関節に痛みがある場合は、ピラティスを始める前に医師に確認するようにしましょう。

呼吸法で自律神経を整え、運動を継続しやすい
ピラティスでは、胸式呼吸と呼ばれる呼吸法を行います。
胸の横を広げながら息を吸い、吐くときにお腹を引き締める呼吸法です。
深く酸素を体に取り込めるため、心拍数が安定し、ストレスで優位になりがちな交感神経を鎮められます。
ゆったりとした呼吸と動きを連動させるため、「今、体がどう動いているか」に意識が向き、心を今に集中することができます。
マインドフルネス効果があるため、心が落ち着き心身が安定します。
リラックスしながらエクササイズができるため、自身を追い込む筋トレとは異なり、これまで運動習慣がない方でも続けやすいです。

ロコモ予防のためにピラティスを続けるコツ

ロコモを予防するためには、運動習慣が欠かせません。
そのため、ピラティスを日常的に継続し続ける必要があります。
無理なく続けるために、ピラティスを続けるためのコツを紹介します。
週2〜3回のペースから始める
誰でも、初めから毎日続けるのは難しいものです。
まずは、週2~3回のペースから始めてみましょう。
スタジオレッスンを受けると、専門家のサポートを受けながら正しい動きが学べます。
正しい体の使い方を身につけられるので、週2~3回のペースでも効果を実感するまでのスピードが早められます。
決まった曜日や時間にレッスン予約しておくと、習慣化しやすいです。
痛みがある場合は無理をせず専門家に相談する
ピラティスを実施し、体のどこかに痛みがある場合は専門家に相談しましょう。
スタジオレッスンを受けている場合は、担当のインストラクターに。
自宅で行っている場合は、医師に相談するのが安心です。
痛みがある状態で動かすと、関節や筋肉に炎症や損傷が起きる可能性があります。
痛みをかばうことで体のバランスが崩れ、別の部位に負担がかかることもあるので、無理に動くのは禁物です。
マシンピラティスでトレーニング効果をあげる
マシンピラティスは、リフォーマーやキャデラックなどのマシンが体を支えるため、自分の体で体重を支えるマットピラティスとは異なり、無理なく正しいフォームを維持しやすいのが特徴です。
筋力や体力、痛みの有無に合わせて負荷を設定できるため、自身の体に合わせて鍛えられます。
マシンが体を支え、動きをガイドしてくれるので、普段使わない関節や筋肉を正しい動きで動かせます。
そのため、関節に不自然な圧をかけることなく、筋肉を効率的に鍛えられるのが大きなメリットです。
ピラティスで動き続けられる体を維持しよう!

ピラティスは単なるエクササイズではなく、体の使い方を整えられるエクササイズです。
マシンピラティスならば、運動習慣のない方や筋力が衰えがちな方も、安心して始められます。
専門のインストラクターの指導のもとでのレッスンは、安全に正しい動きを身につけられます。
ロコモの不安を感じ始めた今こそ、無理なく始めて、10年後も自分の足で歩ける体を育てましょう。

この記事の著者・運営者:マシンピラティススタジオ ルルト









