各種アンケートで「挑戦したい習い事」のランキングで上位に入るピラティスは特に女性から高い人気を集めています。
ピラティススタジオも増え、インストラクターを育成する講座も多くみられるようになりました。
実際に講座に通って資格を取得し、インストラクターとして活動したいと考えている人も多いでしょう。
今回は、ピラティスインストラクターには将来性があるのか、世界や日本の市場動向も交えて解説していきます。
ピラティスインストラクターの将来性は?
ピラティスインストラクターの将来性について考えるには、市場動向を見ていくといいでしょう。
詳細はこれから見ていきますが、世界と日本の市場動向から考えると、ピラティスインストラクターには高い将来性があるといえるでしょう。
ではその根拠について見ていきます。
ピラティスとヨガスタジオの世界市場動向
高品質のリサーチサービスを提供しているResearch Nester Analyticsが公表している「ピラティスとヨガスタジオ市場調査、規模、傾向のハイライト(予測2024-2036年)」によると、世界のピラティスとヨガスタジオ市場規模は、2023年の3250億米ドルから2036年には4倍近くの11210億米ドルになると予測されています。
この数字はピラティスとヨガの両方を合わせた数字ですが、ピラティスの方が後発のサービスであるため、既に認知されているヨガよりも伸びしろは大きいのではないかと考えられます。
日本国内のフィットネス市場動向
株式会社帝国データバンクが2024年3月18日に公表した「フィットネスクラブ・スポーツジム」業界動向調査(2023 年度)」によると、コロナ禍で需要が落ち込んだフィットネス需要が急回復を見せ、2024年の市場はコロナ前並みの7000億円に到達する可能性が示されています。
企業の健康経営の一環として福利厚生に、フィットネスを取り入れる動きも進んでおり、今後もフィットネス市場の拡大が予想されています。
ピラティスインストラクターの働き方と収入例
世界的なピラティスの需要の増加傾向と、国内のフィットネス市場の拡大という追い風もあり、ピラティスインストラクターには将来性があると言えるでしょう。
ここでは、将来性のあるピラティスインストラクターには、どのような働き方があり、収入はどれくらいになるかを解説します。
スタジオやフィットネスクラブの正社員
ピラティスインストラクターとして安定した環境で働きたい場合には、フィットネスクラブやスタジオに就職し、正社員として働くといいでしょう。
入社当初の年収は、おおよそ300万〜350万円が相場となっています。
雇用形態や役割・権限によって年収は変わってきますが、年収以外にも福利厚生など正社員だからこそ得られるメリットもあります
一方で、正社員であるためレッスンやクラス以外にも求められる仕事もあるでしょう。経験を積んで店長などの管理職へのルートも考えられます。
フリーランス
フリーランスは、スタジオやフィットネススタジオと業務委託契約を結んで、1レッスンいくらで働きます。
得られる報酬は1時間当たり3000円〜5000円がベースで、任される人数やレベルによっては報酬が上乗せされることもあります。
正社員と比べると安定した報酬は得られませんが、自身で自由なスケジュールを組めたり、レッスンだけに集中できるというメリットがあります。
パートタイム・アルバイト
正社員としてフルタイムで働くのは難しいけど、フリーランスのように自分自身で仕事を獲得していくほどの自信が無いという人には、パートタイムやアルバイトとして働くのがおすすめです。
収入は各地の最低時給程度から始まることが多いでしょう。
働くスタジオやフィットネススタジオによっては、清掃や雑務を指示されることもあります。経験を積めば、そこから社員登用という道もありえるでしょう。
独立開業
正社員やフリーランスとして経験を積み、さらに事業を拡大したいという人には独立開業するのがいいでしょう。
自分のスタジオを持ち、インストラクターを雇いながら事業を拡大していきます。
ピラティスに関する技術だけでなく、経営に関する知識やマーケティングスキルなど多岐にわたるスキルが求められますが、軌道に乗れば正社員以上の年収も夢ではありません。
高い将来性を確実なものにするためには?
ここまでピラティスインストラクターの将来性と、実際に働いた場合のスタイルや収入についてまとめました。
将来性があるとはいえ、周りのインストラクターと同じようなことをしていては、チャンスをつかむことはできません。
そこで、高い将来性をその手に掴み、確実なものにするためのポイントについて見ていきます。
資格取得など高い向上心を持ち続ける
ほかのインストラクターと差別化するためには、常に新しい資格や技術を学び、飽きさせないレッスンを提供することが重要です。
来るたびに新しい刺激をもらえるインストラクターに対してクライアントは、向上心のある人だと感じることでしょう。
クライアントからの支持が高まれば、指名を受けたり、マンツーマンレッスンにつながっていきます。
情報発信などマーケティング知識を学ぶ
フリーランスや独立開業を考えているのであれば、自身でクライアントを獲得していかなければなりません。
正社員やパート・アルバイトであったとしても、クライアントからの支持を得るためには、SNSやネットを使った情報発信が重要になってきます。
マーケティング知識も学んで、効果的な発信ができるようになっていきましょう。
コミュニケーション能力を伸ばす
ピラティスのレッスンだけでなく、クライアントとのコミュニケーションも差別化ポイントです。
レッスン中だけでなく、レッスンの前後でクライアントの話を聞くことでさまざまな情報を引き出すことができます。
その情報をもとにレッスンを組み立てることができれば、さらに支持が得られるでしょう。
地域の集まりや交流会に参加する
フリーランスとして働いたり、独立開業すると、経理業務や人事労務などピラティスレッスン以外にやらなければならないことが増えていきます。
地域の集まりや交流会に参加して人脈を広げていくと、専門家と知り合うことができ、困った時の相談相手を作ることができます。
その結果、本業に集中することができるため、クライアントの満足度向上につながります。
ピラティスインストラクターを目指すべきか?
ここまでの情報をもとに、ピラティスインストラクターを目指すべきか、2つの視点から解説します。
日本人の健康志向が高まっている今はチャンス
日本のフィットネス市場が拡大していることと、女性のピラティス人気が高まっている点を考慮すると、ピラティスインストラクターとして働くことはチャンスであると言えるでしょう。
世界の市場分析を見ても高い将来性があるため、ピラティスインストラクターを検討している方は、積極的に目指してみてはいかがでしょうか。
自分の向き不向きを分析して働き方を選ぶ
一方で、自分自身がピラティスインストラクターとしてどのように働くのが向いているのか、分析することも重要です。
安定志向なのであれば正社員やアルバイト、自由や挑戦を求めるのであればフリーランスや独立を目指すことをおすすめします。
まとめ
今回は、ピラティスインストラクターとして働くことを検討されている人に向け、その将来性とチャンスをつかむためのポイントをまとめました。
これからも市場拡大が予測されている事業なので、前向きに検討されるといいでしょう。
今回の記事を参考に、追い風の状況を味方につけて、素敵なピラティスインストラクターになってください。