「ピラティスかヨガを始めたいと思っているけれど、違いや特徴がよくわからない」
「ダイエットに効果的なのはどっち?」
「姿勢が悪いのがコンプレックス…どちらに通うのがベストなんだろう?」
ピラティスとヨガの違い
何となくわかるような…わからないような…
そんな方はいませんか?
また、自分にはどちらが合っているのか、気になっている方もおられると思います。
今回の記事では、ピラティスとヨガの違いはもちろん、目的別に合わせてどちらに通うのがベストなのかを解説します。
- ピラティスとヨガの基本的な違い
- 目的・悩みに合わせて、自分にはどちらが合っているのかがわかる
ピラティスとヨガの違いとは?
基本的な違い
ピラティスとヨガの基本的な違いは、動きやアプローチの違いにあります。
まずは基本的な違いについて、表に一覧でまとめました。
ピラティス | ヨガ | |
成り立ち | ドイツ発祥。ジョセフ・ピラティスが開発した負傷兵のリハビリのためのエクササイズ。 | インド発祥。伝統的な心身の修行法。 |
目的 | 姿勢の改善や筋力強化、身体のバランスを整えること。 | 心と身体のリラックスや柔軟性の向上。 |
呼吸法 | 胸式呼吸(胸のあたりが大きく動く呼吸) | 腹式呼吸(お腹が大きく動く呼吸) |
動き | コア(体幹)を中心にした筋力トレーニング。 | ゆったりとした動きや静的なポーズ中心。 |
効果 | 筋力を強化し、姿勢の改善や柔軟性の向上。 | 心身のバランスを整える。柔軟性や筋力の向上。 |
ピラティスとヨガの違いについて、ざっくりとお分かりいただけましたでしょうか?
簡潔にまとめると、以下の通りです。
- ピラティス…姿勢改善や筋力強化など心身のバランスを整える、筋力トレーニング
- ヨガ…心と身体のリラックスや柔軟性の向上を目的とした、ゆったりとした動きが特徴
ピラティスは筋力トレーニング、ヨガは静的なポージングの癒し効果があるという感じですね!
ここからはさらに詳しく、「目的」と「効果」に注目して違いをまとめました。
- 身体を鍛えたい
- 姿勢を改善したい
- ストレス解消したい
など、目的を頭に思い浮かべながら読み進めてくださいね。
ピラティスの目的と効果
結論から言うと、ピラティスは『筋力トレーニング』を目的とした方におすすめです。
具体的に解説すると、以下の4つの効果があります
- コアの強化
- 姿勢の改善
- 全身のバランスと柔軟性
- リハビリテーション
1、コアの強化
ピラティスは、体幹部(コア)の筋肉を鍛えるエクササイズです。
※体幹部とは?お腹や背中、腰、骨盤底筋群など。
体幹部を鍛えることで、次に解説する姿勢の改善や柔軟性やバランス、運動機能の向上などに効果が期待できます。
2、姿勢の改善
ピラティスは、正しい姿勢を保つための筋肉を強化するのに効果的です。
骨盤、背骨、関節の位置などを整え、無理なく美しい姿勢を維持しやすくなります。
姿勢が改善し、血流が良くなることから、腰痛や肩こりの予防にも効果があります。
3、全身のバランスと柔軟性
ピラティスのエクササイズは、体幹部(コア)の筋肉を強化するので、全身の筋肉のバランスを整え、柔軟性の向上につながります。
リフォーマーなどのピラティス専用のマシンを利用することで、一人一人の身体に合わせ、身体への負荷を調整できます。
4、リハビリテーション
ピラティスは、もともと、負傷兵のリハビリとして始まったエクササイズなので、現在でもリハビリテーションにも取り入れられています。
身体に負担をかけずに筋力を高めることができるので、ケガや手術後のリハビリや、姿勢の悪化が原因の腰や肩の痛みの改善にも効果的です。
ヨガの目的と効果
ヨガは、『心と身体の調和』を目的とした方におすすめです。
具体的には、以下の4つの効果があります。
- ストレス解消と心の安定
- 柔軟性と筋力の向上
- 姿勢の改善
- 集中力アップ
1、ストレス解消と心の安定
ヨガは、瞑想や呼吸法を通じて、心を落ち着かせることを目的としています。自分自身の内面に集中することで、ストレスや不安を軽減し、リラックスすることができます。
2、柔軟性と筋力の向上
ヨガのポーズ(アーサナ)は、筋肉を伸ばし、関節の可動域を広げる効果があります。継続的にヨガを行うことで、筋肉の柔軟性を高め、全身の筋力を強化します。
3、姿勢の改善
ヨガの動きは、正しい姿勢を維持するための筋肉を強化し、身体のバランスを整えます。これによって、姿勢が改善され、姿勢の悪さによる痛みや不調が軽減されます。
4、集中力アップ
瞑想の基本である「呼吸に集中する」ことで、自分自身の内側に意識を向けることができます。繰り返し行うことで一つのことに取り組む集中力が養われていきます。
ピラティスとヨガの目的と効果には、共通点もありますが、それぞれの違いについてもおわかりいただけましたか?
おもにコア(体幹部)を鍛えたい
リハビリの一環で体を動かしたい
→ピラティスがおすすめ
ストレス解消やリラックスしたい
集中力アップしたい
→ヨガがおすすめ
どちらが自分に合っているか、じっくり考えてみてくださいね。
【実際に体験!】スタジオでのピラティスとヨガの違い
ピラティススタジオとヨガスタジオには、実際にどのような違いがあるのか、見ていきましょう。
ピラティススタジオ
ピラティスには、大きく分けると、マットピラティス、マシンピラティスの2種類があります。
マットピラティス
マットの上で自重を使って行うエクササイズです。
プロップという小道具を使うと、負荷を強化したり、特定の部位を刺激したりすることも可能です。
正しいポーズをとるには、筋力が必要なので、初心者には難しい場合がありますが、スペースを取らないので、好きな場所で行うことができます。
マシンピラティス
ジョセフ・ピラティスが考案したマシンを使って行うエクササイズです。
リフォーマーやキャデラック、チェアなどのピラティス専用マシンを使うことでバランスよく全身を鍛えることができます。
動かしている筋肉、動かしていない筋肉を意識しやすく、負荷量をトレーニングする人に合わせることができるので、初心者〜プロアスリートまで幅広い人におすすめです。
ピラティススタジオは、シンプルで機能的なデザインの場所が多く、集中力を高める環境が整っています。
ヨガスタジオ
ヨガは、大きなマシンなどを使うことは少ないので、ヨガマットやプロップス(補助具)を用意できれば、好きな場所で行えます。
主にヨガを行える場所を2つご紹介します。
●ヨガ専門のスタジオ
ヨガ専門のスタジオは、リラクゼーションと集中を促すため、静かで落ち着いた環境が整えられていることが多いです。
初級者から上級者までに対応したクラスがあり、個々のレベルに合わせたレッスンを受けることができます。
スタジオによっては、アロマテラピーやヒーリングミュージックが使用されることもあります。
●公民館など公営施設
近所に住んている方が通うことが多く、アットホームな雰囲気の中で行えることが特徴です。
ヨガ専門のスタジオより、比較的レッスンの費用が抑えられる場合が多いです。
体験レッスンを行っている場合もありますので、実際に足を運んでみるのもおすすめです。
【目的・お悩み別】ピラティスとヨガの違いを解説!!
ダイエットしたい時
ダイエットに人気のピラティスとヨガですが、どちらのほうが効果的なのか気になる方も多いと思います。
結論としては、どちらもダイエットに効果的なのですが、そのアプローチに違いがあります。
2つの特徴や違いについて、詳しくみていきましょう。
ピラティスは筋肉を強化
ピラティスは、筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることで、脂肪が燃焼しやすくなる効果があります。
特にコア(体幹部)の強化が代謝を活発にするので、効率的なダイエットにつながります。
ヨガは心身ともに引き締め
ヨガは、ストレスの軽減と代謝の向上を通じて体重管理をサポートします。
日常生活での暴飲暴食の原因の多くはストレスです。心身を落ち着かせることで、ストレスを軽減し、暴飲暴食を防いでくれる効果があります。
また、パワーヨガやホットヨガなどは、通常のヨガより、カロリー消費が高い傾向があるので、ダイエットには効果的です。
※パワーヨガ…インドで発祥したアシュタンガヨガをベースに作られた、アメリカ発祥のエクササイズを目的としたヨガ。
※ホットヨガ…高温多湿の環境で行うヨガで、通常のヨガよりも発汗作用が高い。
ダイエットしたい場合、どちらも効果的なのですが、何を重視するかに違いがあります。
- 筋肉強化がしたい→ピラティス
- ストレス管理、代謝の向上→ヨガ
がおすすめです。
ピラティスやヨガを通じて、ダイエットしたいと思っている方は、こちらを参考に自分にはどちらが合っているか一度考えてみてくださいね。
姿勢改善したい時
ピラティスもヨガも姿勢の改善に効果的ですが、具体的な違いについて詳しく見ていきましょう。
ピラティス
ピラティスのエクササイズは、歪みを整えて美しい身体を作る効果があります。
ボディラインの崩れは、背骨や骨盤といった体の部分的な歪みが原因であることが多いのですが、ピラティスの基盤であるインナーマッスルを鍛えることで、歪んだ骨格が整っていきます。
お家で簡単にできるピラティス【姿勢改善エクササイズ】をご紹介します!
自宅でなかなか続かない方や、最短で本格的に姿勢改善をしたい方は、ピラティススタジオに通って専門のインストラクターに相談することもおすすめです!
ヨガ
ヨガには姿勢の改善に効果的なポーズがたくさんあります。
日常生活ではあまり使わない筋肉や関節を動かすことによって、身体が柔らかくなり、猫背や反り腰の改善につながります。
ヨガは、お腹や背中の筋肉を鍛えるので、体幹が鍛えられ、背骨を正しい位置に保ちやすくなり、姿勢が良くなります。
妊娠中にエクササイズがしたい時
つわりがおさまり、体調が良ければ、妊娠中の体重の増加が気になる方も多く、運動をしたいという妊婦さんもおられると思います。
手軽にできるウォーキングやストレッチなどもありますが、専門家の指導のもと行える、マタニティ向けのピラティスやヨガもおすすめです。
それぞれにどのようなメリットがあるのか一覧にしてみました。
妊娠中のピラティスとヨガのメリット
マタニティピラティスのメリット | マタニティヨガのメリット |
体幹の強化 | リラックス効果 |
運動強度の調整が可能 | 基礎代謝の向上 |
柔軟性の向上 | 柔軟性の向上 |
上記のそれぞれのメリットについて、具体的に解説をしていきます。
マタニティピラティスのメリット
- 体幹の強化
- 運動強度の調整が可能
- 柔軟性の向上
1、体幹の強化
ピラティスは体幹の強化を重視しているので、姿勢を改善するのに効果的です。妊娠中に悩まされる方の多い腰痛の予防にもなります。
2、運動強度の調整が可能
ピラティスには、マットの上で行うエクササイズ以外にも、リフォーマーなどの専用の器具を使うマシンピラティスがあります。
専用の器具を使うことによって、運動強度を調整できるので身体に負担をかけすぎずに筋肉をつけることができます。妊娠中の体調に合わせて無理なく続けることもできます。
3、柔軟性の向上
ピラティスの動きは、体幹を強化するので、身体全体のバランスを整えます。筋肉や関節を効果的に伸ばすことができるようになり、柔軟性を高めることができます。
マタニティヨガのメリット
- リラックス効果
- 基礎代謝の向上
- 柔軟性の向上
1、リラックス効果
妊娠中はホルモンバランスの変化により、気分の浮き沈みが激しくなる方も多いと思います。ヨガのゆったりした呼吸や適度な運動で、リラックス効果が期待できます。
2、基礎代謝の向上
ヨガを継続的に行うと基礎代謝が上がり、血流がよくなります。妊娠中に起きやすいむくみの解消、こむら返りの予防にも効果的です。
3、柔軟性の向上
ヨガの動きは筋肉をゆるめる効果があり、普段使われにくい筋肉も動かして、身体を柔らかくする効果があります。股関節の柔軟性を高めることによって、お産の姿勢を保ちやすくします。
マタニティピラティス、マタニティヨガ、それぞれのメリットについておわかりいただけたでしょうか?
- 体幹を強化したい→ ピラティス
- リラックスしたい→ ヨガ
を選ぶのがおすすめです。
妊娠中の体調については、個人差が大きいので、どちらも専門のインストラクターの指導を受けながら、無理のない範囲で続けることが大切です。
少しでも気になることがあれば、主治医の診察を受けるようにしましょう。
【まとめ】ピラティスとヨガの共通点と選び方のポイント
この記事では、ピラティスとヨガの基本的な違いや目的と効果、目的・お悩み別の違いなどについてご紹介しました。
ピラティスとヨガ、どちらかをはじめてみるイメージはできましたか?
最後に、どちらの方が自分に合っているか、チェックシートで確認してみてください。
□筋力を強化したい
□インナーマッスルを鍛えたい
□姿勢のゆがみを改善したい
□腰痛や肩こりなど不調を整えたい
□リハビリの一環で行いたい
□イライラしやすく疲れやすい
□リラックスしたい
□集中力をアップさせたい
□基礎代謝を向上させたい
□運動は苦手だが、身体を動かしたい
どちらを選んでも、効果を実感できるようになるには一定期間かかります。
自分の目的に合わせて、無理なく楽しみながら続けることが大切です。
実際にスタジオまで足を運んでみたり、ご紹介したエクササイズ動画を見たりしながら、どちらが自分に向いていて、継続できるかどうか、じっくり考えてみてくださいね。